毎日のお弁当に「また同じ?」と言う息子。翌日、空の箱に入っていたもの。
息子の陸に「また同じおかず」と言われ、母の千夏は少し傷ついた。
オリジナル創作ストーリー・登場人物と出来事はフィクションです何気ないひと言が、ずっと気になっていたことを表に出す。これは日常のすれ違いを描いた、irohaのオリジナル短編です。登場人物や出来事はフィクション。今回は、気持ちを飲み込むだけでは終わらなかった場面をお届けします。
「ちょっとくらい」が、積み重なると
息子の陸に「また同じおかず」と言われ、母の千夏は少し傷ついた。週末、陸にも一品作ってもらうことにし、卵焼きを一緒に焼いた。
思いがけないひと言と、見えてきた事情
火加減に戸惑い、形が崩れる。「毎朝これやるの?」陸は洗い物まで終えてようやく息をついた。千夏は「簡単なものでも、時間はかかるね」と答える。
その後、二人の間に残った約束
月曜の空のお弁当箱には「卵焼きおいしかった」の小さな紙。千夏は同じおかずを無理に変えず、次の週末も一緒に作る約束をした。言葉の裏に足りなかったのは、作る時間を知る経験だった。
毎日に、ちょっといい発見を。
相手の事情を知ることと、自分の困りごとを黙って引き受けることは別の話。伝え方を変えたから必ず解決するわけではありませんが、この物語の主人公は、事実と気持ちを分けて話すことから一歩を踏み出しました。あなたなら、この場面でどんな言葉を選びますか。
毎日に、ちょっといい発見。 iroha.



